イエズスの凛とした姿

モロッコ以外に思い出深い国がポーランド。
そのポーランドへ海外旅行に行った時に、古都クラクフを訪れた。町の中心は、中世のままのような所だった。
そのまた中心の広場には、お土産物屋さんのテントがずらりと並んでいて、その時初めてポーランドがメノウで有名なことを知った。

また、木工細工の工芸品が多いことに気づいた。
友人は、二色の寄木細工みたいな作りの折り畳み式チェス・ボードを購入していたが、私の目に留まったのは高さ15cmくらいの木製のイエス=キリストの彫刻座像だった。

聖堂ポーランドは、ヨハネパウロ2世を輩出したくらいのカソリックの国なので、教会ではマリア像をいたるところで見かけた。聖書の時間が毎週1時間あったプロテスタントの学校に6年間通って卒業した私は、それらの像になんとなく違和感を覚えていたのだが、この広場のお土産物屋さんで見かけたイエス=キリスト像には釘付けになってしまった。そして、何とも言えない親しみを覚えたのだ。
その像は、いばらの冠を頭に載せたイエス=キリストが腰かけているのだが、何かを憂慮している顔をして目を閉じ、右手を頬にあてて考え込んでいる姿をしていた。

ああ、神の子イエスと言われていた彼にも、こんなに人間味溢れる姿があったのかもと思うと、とても親近感がわいたのだった。なんだかとても貴重なものを見た気がしたので、思わずそこにあった二体を買い占めてしまった。
モロッコはイスラムの国だが、キリスト教圏ではこういうお土産の衝動買いがある。